Introduction

2021年1月23日(土曜/夜)

細野辰興監督作品『貌斬りKAOKIRI 戯曲「スタニスラフスキー探偵団」より』(2016年)上映会&トーク

問題作『シャブ極道』(1996年)を放ち日本映画界に大きな波紋を投げた細野辰興監督が、林長二郎(後の長谷川一夫)襲撃事件を題材に、映画と演劇を対立ないし融合させようと意図して作った多重構造のドラマである。劇中劇の『スタニスラフスキー探偵団』は、細野監督の脚本・演出によって2015年1月実際に上演された芝居。同年製作されたこの映画は、翌2016年夏、第41回湯布院映画祭にて特別試写が行われ、12月に劇場公開され、話題をまいた。


コメンテーター紹介

  • 細野辰興Tatsuoki Hosono

    細野辰興Tatsuoki Hosono

    1952年神奈川県生まれ。獨協大学外国語学部卒業後、横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)に学ぶ。今村プロダクションを振りだしにディレクターズ・カンパニーで助監督時代を過ごし、今村昌平、長谷川和彦、 相米慎二、根岸吉太郎の4監督に師事する。
    1991年『激走トラッカー伝説』で監督デビュー。1996年の『シャブ極道』は、90年代日本映画ベストワン と絶賛され未だに話題を提供し続ける傑作。 以降、ジャンルに捉われず社会性のある骨太なエンターテイメント作品を発表し続ける。2011年より創作ユニット[スタニスラフスキー探偵団]も手がける。2016年は、メディアを越境するドラマ『怪盗アトム小僧』も発表。最新作『おっさんずぶるーす/謎乃中年認定壱十箇条』2021年公開予定。
    [FILMOGRAPHY] 映画監督
    『激走トラッカー伝説』(1991年)、『大阪極道戦争 しのいだれ(1994年)』、『犯人に願いを』(1995年)、『シャブ極道』 (1996年)、『狼の眼』(1997年)、『売春暴力団』(1997年)、『竜二Forever』(2002年)、『著作者人格権』(2003年、短編)、 『燃ゆるとき THE EXELLENT COMPANY』(2006年), 『ちちり~盗~』(2010年、短編)、『私の叔父さん』(2012年) 。TVドラマ演出 『ドラマダス 『世にも不幸な物語』(1995年)、『ゴーストの恋』(2015年 TV)、『怪盗アトム小僧』(2016年)。舞台演出 『スタニスラフスキー探偵団』(2010年)、『マルクス愚連隊、原作者Jr.拉致事件なう。』(2011年)。

  • 藤井秀男Hideo Fujii

    藤井秀男Hideo Fujii

    1952年東京生まれ。東大文学部美学芸術学科卒。エコール・セザム(出版社)社主。中村錦之助映画ファンの会代表。2020年8月、本郷壱岐坂にライブハウス「ボンクラージュ」をオープンし、店長となる。主な著書:「英単語呂源」(2巻)、「ダジャ単」、「やさしいフランス語 カタコト会話帳」、「初代中村錦之助伝・上巻」。編著:「一心錦之助~オマージュ中村錦之助・萬屋錦之介」「命一コマ 映画監督内田吐夢の全貌」ほか。

    作品データ
    『貌斬りKAOKIRI 戯曲「スタニスラフスキー探偵団」より』
    143分
    公開:2016年12月公開
    配給:マコトヤ
    製作:日下部圭子、杉山蔵人、細野辰興
    監督・脚本:細野辰興
    撮影:道川昭如
    録音・編集:若林大介
    美術:金勝浩一
    音楽:籔中博章
    照明:荒井保
    舞台照明:伊藤侑貴
    舞台美術:照井旅詩
    助監督:有馬達之介

    出演者=役名
    草野康太=尾形蓮司(俳優。映画監督風間重兵衛役)
    山田キヌヲ=南千草 (俳優。プロデューサー蓋河久子役)
    和田光沙=和田梓 (俳優。ウェイトレス役)
    金子鈴幸=清水大 (演出助手&俳優。坪井役)
    向山智成=向井一平 (俳優。脚本家・円山役)
    森谷勇太=飯尾明 (俳優。チーフ助監督綾部役)
    森川千有=真壁寿々子 (俳優。アシスタントプロデューサー役)
    南久松真奈=蓬田稲子 (俳優。映画評論家・竹脇役)
    日里麻美=黒子
    嶋崎靖=日野昂太 (俳優。往年の大スター馳一生役)
    佐藤みゆき=三嶋友里恵 (俳優。蓋河役を降りた女優役)
    畑中葉子=中田順子(プロデューサー)
    木下ほうか=鬼迫哲(演出家)

    作品紹介
    俳優・尾形蓮司が主演する舞台『スタニスラフスキー探偵団』。千秋楽を前に突如役者が失踪、さらに今日出演するはずだったダブルキャストのヒロインが降板を言い出す。開演時間が迫り、演出家はもう一人のヒロインと演出助手を舞台に上げさせることに。こうして混乱の中、幕が開く。その舞台は、40年前に起こった馳一生の顔斬り事件をモチーフにした新作映画「貌斬り」制作の話だった。監督らが集まり脚本を練り直そうとするが、いくつもの謎が立ちはだかる。そこでスタッフに登場人物になりきるロールプレイをさせ、真相を解明しようとする。そんな内容の舞台が進むにつれ、演じる者の過去と現在、そして現実と虚構が交錯し、演技とリアルの境界線が曖昧になっていく。