Introduction

2020年8月14日(金曜/夜)

石井彰&金澤英明 duo

20年以上の音楽的信頼関係を築いてきた石井彰(p)金澤英明(b)。昨年末に満を持してピアノとベースだけのシンプルなアルバムをリリース。タイトルは『譚歌』。バラード集である。オリジナル、アメリカンスタンダードソング、ブラジル、アルゼンチン、日本の曲と、レパートリーは幅広く、ジャズというカテゴリーに嵌り切らないピュアでシンプルな音楽的語らいをCDだけに限らずライブで体験して戴きたいと、「譚歌デュオ」という名で活動中。 この4月には、YouTubeの『譚歌チャンネル』を立ち上げ、単なる配信ではなく、ゲストをお招きしてのトークと演奏を高品質な音、映像と共にお届けしようという試みは静かに着実に音楽界に浸透しつつ有る。(石井彰)

メンバー紹介

  • 石井彰Akira Ishii / piano

    石井彰Akira Ishii / piano

    川崎市に生まれる。大阪音楽大学作曲科在学中、ビル・エバンスを聞き衝撃を受け、ピアニストを志す。卒業後、関西で活動を始め、1991年拠点を東京へ移す。大隅寿男(ds)と出会い、トリオに参加。数々のプレイヤー、ボーカリストと出会い演奏、作曲、アレンジ、プロデュースなどの活動を行うようになる。1998年より日野皓正(tp)クインテットに参加し、故日野元彦(ds)からも多大な影響を受ける。
    2001年には、俵山昌之(b)、江藤良人(ds)からなるオリジナルトリオで初リーダーアルバム『Voices in The Night』(EWE)を発表、続いて02年ソロアルバム『Presence』(EWE)、及びニューヨーク録音のスティーブ・スワロウ(b)とのデュオアルバム『That Early September』(EWE)を発表。03年、04年とトリオによる『Synchronicity』(EWE)、『Embrace』(EWE)をリリースし、精力的な活動を続ける。
    2010年には、初の著書『超絶ジャズピアノ』(リットーミュージック)を執筆する。2011年、ソロピアノアルバム『a~inspiration from muse』(Studio TLive Records)をリリース。同年、トリオに杉本智和(b)を新たに迎え、新境地を開拓。また、新たにカルテットを結成。類家心平(tp)、川村竜(b)、江藤良人(ds)からなるサウンドはトリオを拡大したものに留まらず、独自の音世界が広がりつつある。このトリオとカルテットサウンドの集大成として、2014年6月に『Endless Flow』(Studio TLive Records)をリリース。 2017年、“Chamber Music Trio”を結成。須川崇志(cello)、杉本智和(b)という二つの弦楽器をフィーチャーしたジャズトリオで新たな表現を目指している。その他、Scene of Jazz(安カ川大樹、大坂昌彦)、Boys Trio(金澤英明、石若駿)のピアノトリオに参加。幽玄郷~yu-gen-kyo(市野元彦gt、吉野弘志b、小山彰太ds)カルテットも主催するに至る。 その幅広い音楽性は、聴く者に多面的な印象すら与えるが、常にその根源にあるものは、音楽に対する真摯な姿勢と、溢れんばかりのしなやかな生命力である。それらが、特有の豊かな表現力と優れたバランス感覚によって芸術へと昇華され、多くの人々を魅了している。

    公式WEBサイト http://www.akiraishii.net/index.html

  • 金澤英明Hideaki Kanazawa / bass

    金澤英明Hideaki Kanazawa / bass

    札幌市生まれ。現在の日本ジャズ界におけるトップ・ベーシストのひとり。1970年代にミュージシャンとしての活動をスタートさせ、現在まで辛島文雄(p)、板橋文夫(p)、本田竹広(p)、日野皓正(tp)、渡辺貞夫(as)、ジョージ大塚(ds)、中本マリ(vo)、向井滋春(tb)など、日本の重要なジャズ・グループのレギュラー・ベーシストを務めている。
    1994年にはハーマン・フォスター(p)の日本ツアーや、トム・ピアソン(p)の「Tom Pierson Ⅲ」のレコーディングに参加。またデューク・ジョーダン(p)の2度の日本ツアー&レコーディングにもベーシストとして参加するなど、海外ミュージシャンのサポートも務める。
    1996年、初リーダー作『Bass Perspective』を発表。2000年にはハンク・ジョーンズ(p)を迎えて、リーダー2作目『Happy Talk』を発表。2009年に発表したリーダー3作目『春』は、クラシックのコントラバシスト溝入敬三と、若手ピアニスト柴田敏弥を迎えた意欲作となっている。
    2002年3月、小島良喜(p)、鶴谷智生(ds)とともに「コジカナツル」を結成。2003年にファースト・アルバム『コジカナツル』、2004年にセカンド・アルバム『Live!』、2005年に『Kojikanatsuru+1 3 featuring多田誠司』の3枚のアルバムを発表している。のちドラムが山木秀夫に替わり、バンド名も「コジカナヤマ」となった。2016年には重鎮峰厚介(sax)を迎え、『KOJIKANAYAMAMINE』を発表している。
    2004年5月、石井彰(p)、石若駿(ds)とのトリオで初めて演奏する。この当時の石若はまだ小学生だったが、以後着実にセッションを重ね、2010年にはこのメンバーで初のアルバム『月夜の旅』をリリース。これがのちの「Boys」である。2009年12月に日野クインテットを退団。その後は「コジカナツル」、「Boys」、栗林すみれ(p)とのデュオ、中牟礼貞則(g)とのデュオなどで精力的に演奏活動を続けている。

    公式WEBサイト http://kanabass.web.fc2.com/index.html